小児健診:15ヵ月
15ヶ月健診では、医療従事者がお子さんの健康状態を診察し、家庭での様子をお尋ねします。 この健診は、お子さんの情緒面と身体面の成長に関する疑問点を解消する絶好の機会です。 健診の際には、疑問点をすべて確認できるよう、質問内容をまとめたリストを持参しましょう。
このシートには、来院で実施する内容について記載されています。
成長と目標
医療従事者が、お子さんについていくつか質問します。 お子さんの発育状況を把握するために、お子さんの様子を観察します。 この時点の来院で、次のようなことが多くの子どもで見られます。
食事のヒント
生後15ヵ月の子どもの場合、1日3回の食事と数回のおやつを食べるのが普通です。 お子さんが食べるのを嫌がる場合、それで構いません。 食事は食事の時間に摂ります。子どもはお腹が空いた時に食べるでしょう。 無理に食べさせる必要はありません。 お子さんの食事をより良いものにするために:
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食事の際には、一口サイズでいろいろな種類の食べ物を用意しましょう。 新しい食べ物に挑戦することを諦めないでください。お子さんが新しい味を気に入るまでに、何度も試行錯誤する必要があるかもしれません。
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食事の合間にお子さんがお腹を空かせた場合、健康に良いおやつをあげてください。カット野菜や果物、無糖シリアル、クラッカーがおすすめです。ポテトチップスやクッキーなどのスナック菓子は、特別な機会のために取っておきましょう。
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お子さんには、毎日全乳を継続して飲ませてください。 しかし、必須カロリーのほとんどを健康に良い固形食品から摂取すべきです。
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牛乳以外の飲み物としては、水が最適です。果汁ジュースは控えましょう。果汁ジュースを希望する場合、100%果汁ジュースに水を足して、コップに入れてお子さんに与えてください。幼児用ソーダは与えないでください。
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飲み物はボトルではなく、コップで提供しましょう。
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食べ物や飲み物を手に持ったまま、歩かせるのはやめましょう。 窒息のリスクがあります。また、お子さんが成長するにつれ、食べ過ぎにつながる可能性もあります。
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お子さんにフッ素サプリメントが必要かどうか、医療従事者に確認しましょう。
衛生に関するヒント
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少なくとも一日一回、お子さんの歯を磨いてください。 朝食後や就寝前など、1日2回が理想的です。 米粒大の量フッ素入り歯磨き粉をの使用してもよいかどうか、かかりつけの歯科医に確認しましょう。 毛の柔らかい小さな歯ブラシを使用してください。
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最初の歯科検診の時期については、医療従事者にお尋ねください。 ほとんどの小児歯科医は、最初の歯が生えてから6か月以内に、遅くとも1歳の誕生日までに最初の歯科検診を受けるよう推奨しています。
睡眠に関するヒント
この年齢の子どもは、夜10時間から12時間程度眠るのが一般的です。 もしお子さんがこの時間より多く眠っていたり、少ない時間しか眠らなかったりしても、健康に見えるのであれば心配ありません。 生後15ヵ月になると、多くの子どもは昼寝の回数が1回になります。 お子さんとご自身のスケジュールに合った方法あれば、どのような方法でも問題ありません。 お子さんの入眠を促すために:
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毎晩、歯磨きをしてから本を読むなど、就寝前の習慣を守りましょう。毎晩できるだけ同じ就寝時刻を心がけましょう。
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何かを飲みながら寝かしつけないでください。
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ベビーベッドのマットレスが、一番低い位置にあることを確認してください。 これにより、お子さんが立ち上がったり、よじ登ったりすることで、ベッドから落下する事故を防ぐことができます。 依然としてベビーベッドから自分で出てこられるようであれば、幼児用ベッドに変えるべきか担当の医療従事者にご相談ください。 お子さんの寝る場所にできる安全対策についても、担当の医療従事者にご相談ください。
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また、お子さんが夜通し眠り続けることができない場合、担当の医療従事者に解決策をお尋ねください。
安全に関するヒント
子どもの安全を守るため:
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予め計画を立てる。この年齢の子どもはとても好奇旺盛です。 そのため、危険になり得るものに手を出しがちです。 戸棚の留め具はかけたままにします。洗剤や医薬品などの製品は手の届かない場所に保管してください。 使用していない差込プラグはカバーで覆ってください。すべての家具を安全に固定してください。
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お子さんを転落事故から守りましょう。 窓には頑丈なスクリーンを使用してください。階段の上部と下部にゲートを設置してください。 お子さんが階段の上り下りをしている時は、目を離さないようにしましょう。
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プールをお持ちの場合、周囲にフェンスを設置してください。 プールにつながるゲートやドアは閉めて施錠します。お子さんを浴槽やバケツなど、水のある場所の近くで 一人きりにしないでください。
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小さい物を喉に詰まらせないよう、十分に注意してください。 原則として、トイレットペーパーの芯に入るほど小さな物は、喉に詰まる原因となり得ます。
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車に乗る場合、必ずお子さんを後部座席のチャイルドシートに座らせてください。 乳幼児にはできるだけ長い間、後ろ向きに座るチャイルドシートを使用すべきです (チャイルドシートで定められた最大体重または身長に達するまで。チャイルドシートの安全に関する指示を確認してください)。 ほとんどの回転式チャイルドシートには、身長と体重の制限があります。それによっては、2年以上後ろ向きに座って使用することができるでしょう。 ご質問がある場合、担当の医療従事者にお問い合わせください。
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お子さんには、犬や猫、その他の動物には優しく、気をつけて接するように教えてください。 動物がいる場所では、常に子供から目を離さないようにしてください。たとえ、慣れ親しんだペットであってもです。 知らない犬や猫には絶対に近づかせないでください。
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お子さんを高温の物から遠ざけてください。お子さんの手が届く範囲のテーブルの上や、お子さんが引っ張ってしまうようなテーブルクロスの上に熱い飲み物を置かないでください。
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中毒情報センターの電話番号(800-222-1222)を、冷蔵庫などのいつでも見える場所に貼っておきましょう。
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銃を所有している場合、弾丸が装填されていない状態で鍵のかかる場所で保管してください。また、弾丸も鍵のかかる場所で保管してください。
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スクリーンを見る時間は、大切な人とのビデオ通話時だけに制限してください。2歳未満の子どもに、テレビ、タブレット、スマートフォンの使用は推奨されません。
ワクチン
CDCの推奨に基づき、今回の来院ではお子さんに以下のワクチンを接種することができます。
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ジフテリア、破傷風、百日咳。
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インフルエンザ菌b型。
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A型肝炎。
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B型肝炎。
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インフルエンザ。
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はしか、おたふくかぜ、風しん。
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肺炎球菌。
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ポリオ。
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水ぼうそう。
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新型コロナウイルス。
良い行動を教え、制限を設ける
ルールを学ぶことは、成長する上で重要な過程です。 この時期は、食べ物やおもちゃを投げるなどの行動を起こているのではないでしょうか。また、好奇心から熱いストーブに触れるなど、危険なことをする可能性がああります。 良い行動を促しつつお子さんの安全を守るために、制限を設け、ルールを守るようにしましょう。 以下は、そのためのヒントです。
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子どもに何をしてもよいか、いけないかを教える。 あなたが「やめて」と言った時に、今していることをやめることをお子さんは学ばなければなりません。 毅然として、忍耐強く。お子さんがルールを覚えるには時間がかかるでしょう。 イライラせずにやってみましょう。
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一貫したルールと制限を守る。ルールが頻繁に変わると、子どもは必要なことを学ぶことができません。
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お子さんが選択できるような質問しましょう。例えば、「セーターとジャケットのどちらを着たい?」などです。 「はい」または「いいえ」で答えられる質問は、「いいえ」と答えてもよい時以外にはしないようにしましょう。 例えば「お風呂に入りたい?」と質問しないでください。 この場合、「お風呂の時間だよ」とだけ伝えてください。または「お風呂は本を読む前が良い?後が良い?」というような選択肢を提供しても良いでしょう。
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お子さんの反応によって、あなたが設定した制限を変えるようなことがあってはなりません。 かんしゃくを起こした時に制限を変えてしまうと、子どもは欲しいものを手に入れるためにかんしゃくを起こせばいいと学んでしまいます。
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制限の設定やお子さんの行動について質問がある場合、医療従事者にご相談ください。
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